本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると判断している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

  1. 法的規制等について
    当社は、事業活動を行う上で、家庭用品品質表示法、景品表示法、電気用品安全法、消費生活用製品安全法、容器包装リサイクル法、下請法、個人情報保護法等の様々な法規制の適用を受けております。当社では、これらの法令等を遵守し、許認可等の更新に支障が出ないよう、従業員に対するコンプライアンスの徹底を行っております。加えて、当社は、現時点の法規制に従って業務を遂行しており、また、弁護士や外部諸団体を通じて新たな法的規制の改正情報や公開された策定プロセス等を入手することにより、事前のリスク軽減対策を講じてまいります。
    しかしながら、予測することができない規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  2. 他社とのライセンス契約について
    当社は、自社ブランド製品だけではなく「Serta(サータ)」、「ligne roset(リーン・ロゼ)」及び「ruf(ルフ)」等の海外ブランドとのライセンス契約を締結し、自社製造を行っております。特に「Serta(サータ)」は2020年3月期におけるブランド別売上では最大の金額を計上しており、事業戦略上も重要な位置づけと考えているブランドであります。ライセンス契約において製造、販売が可能となる製品や地域の他、契約期間、契約を自動更新するための最低販売金額、ロイヤリティ金額及び広告費用の最低支出金額等が規定されております。契約内容は「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。また、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 ②損益計算書 製造原価明細書」に記載している技術使用料の金額の大部分は当該ロイヤリティとなっております。
    海外ブランドとは、長年に亘り良好な関係の継続に努めており、本書提出日現在において契約継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、今後、何らかの事情によりライセンス契約を解消することになった場合、または、ロイヤリティ料率等の契約条件が大幅に変更されることとなった場合は、当社の業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
     
  3. 国内景気及び個人消費の動向について
    当社の事業は、家具・インテリア業界を取引先として販売を展開しております。同事業による売上は国内景気や個人消費の動向の影響を受けやすい傾向にあります。企業活動の停滞、雇用情勢の悪化、個人消費の低迷等により、市場の需要が減少した場合には、売上高の減少、販売価格の下落等による利益の減少等の可能性があります。当社は、研究開発力と自社製造の強みを活かして開発・製造するとともに、提案営業力によって販売機会を開拓していくものであります。
    しかしながら、取引先・販売店の経営状態の悪化や、貸倒れの発生等により当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  4. 競争激化について
    当社は、家具販売店を主要顧客として事業を展開しております。家具・インテリア業界では販売ルートが多様化することによって、市場環境は一層厳しさを増す傾向にあります。
    当社では、自社製造にこだわった製品を供給することによって質的な差別化を図るとともに、生産工程の一層の工夫・改善によってコストダウンによる競争力の確保、収益力確保に努めておりますが、このような施策が有効に機能しない場合、市場環境の競争激化による価格引下げ等により売上高が減少し、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  5. 製品の欠陥について
    当社は、デザイン開発、製造、卸販売を一貫して行っており、製品の品質管理には万全の態勢を整えておりますが、万一製品に欠陥が生じた場合には、リコールを実施するためのコスト、ブランド価値の毀損を招くことにより当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  6. 業績の季節変動、予測しえない需要動向について
    当社の事業は、「家具販売店向け」の販売では3月から4月は需要が旺盛になる一方で、冬季には減少する傾向があり、「商業施設向け」の販売では案件の獲得に業績が左右される傾向があります。当社では、これら季節変動の要因に加えて、その時点で入手可能な情報に基づき、業績予測を策定しております。
    しかしながら、季節変動による影響とともに当社が予測しえない需要動向により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  7. ホテル業界の動向について
    当社の事業は、ホテル業界を取引先として販売を展開しておりますが、ホテル業界は国内客、訪日外国人客の増減により、影響を受けます。国内客、訪日外国人客ともに自然災害、事故、新型コロナウイルスなどの疫病等の影響によって客数が減少する可能性があります。加えて、訪日外国人客数は、日本の経済情勢、為替相場の状況、外交政策による対日感情、の影響を受ける可能性があります。
    当社では、独自に顧客データベースを構築することによって、ホテルの新規案件に加えて、リニューアル案件の獲得にも注力しております。ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」に分類しており、同区分の第63期事業年度における売上高構成比は18.0%であり、ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」の大半を占めております。
    したがいまして、新型コロナウイルス感染症が沈静化せず国内客、訪日外国人客の減少が続くことによりホテルの新規案件やリニューアル案件が中止や先送りされることになりますと、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  8. 自然災害・事故・感染症の発生等について
    当社では、社員安否確認システムの構築、防災訓練などの対策により、全役職員の人命・安全確保と事業の早期復旧及び継続を図るために体制の構築・整備に万全を期しております。
    しかしながら、自然災害または大規模火災等により、当社や調達先の生産拠点に重大な損害が発生し、操業停止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
    また、新型インフルエンザ、新型コロナウイルス等の感染症が流行した場合、取引先小売店舗の休業や営業時間の短縮、消費者の外出自粛等が想定され、当社においては販売機会の損失につながる可能性があります。生産活動においては、当社はウレタン等の原材料を仕入れておりますが、仕入先の従業員の感染等により仕入先の生産活動が停滞した場合、当社において製品生産の支障が生じ、受注から納品までの期間が長期化することで販売機会の損失につながり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  9. 知的財産権について
    当社は、商標権等の知的財産権の管理を行う体制を強化し、当社の開発による新技術を当社で権利化するとともに、製品の開発及び販売に際し、第三者の商標権、特許権及びその他の知的財産権に抵触しないように事前調査を行い、抵触可能性が予見される場合は回避策をとるなど、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止できるよう、万全の注意を払っております。しかしながら、体制を強化する以前の広告宣伝物等を含む当社が取り扱う製品及び広告宣伝物等が、第三者の商標権その他の知的財産権等に抵触するような事態を招き、法廷の内外で相当の損害賠償金等を請求された場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  10. 特定の資材等の調達について
    当社の資材等の調達について、特殊な資材等については、少数特定の仕入先からのみ入手可能のものや、仕入先や供給品の代替が困難なものがあります。市場において、競争優位性を作り出すために、ライセンス元におけるオリジナルの原材料や素材メーカーとの共同開発にて実現した当社のオリジナルの原材料を仕入れしております。
    主力製品であるポケットコイルマットレスにおいては「Serta(サータ)」iシリーズマットレスに使用している高通気性低反発ウレタンフォームである「ジェルメモリーフォーム」が少数特定の仕入先から調達している原材料に該当します。なお、「Serta(サータ)」iシリーズマットレスに関しましては、「Serta(サータ)」ライトブリーズマットレスへの切り替えにおいて、「ジェルメモリフォーム」から新しい当社のオリジナル原材料である「ブレスフォート」の使用を順次進めることで、特定の仕入先に限定されることを回避しております。
    しかしながら、資材の供給の遅延や中断が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  11. 運賃、光熱費、加工費の高騰について
    当社の製品・商品はベッドに代表されるように大きさと重量の素材的特性から運賃が営業コストの相当部分を占めております。当社は、複数の運送会社と良好な関係を築くことによって、安定的な物流体制を整備しております。しかしながら、運送会社における人材不足等からの運賃の値上げにより、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
    当社は、工場をはじめとして各拠点において電気やガスを利用しております。当社では、コスト削減に注力しておりますが、光熱費の高騰により当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
    当社では、当社製品の一部を外部の協力工場に生産を委託しております。当社では、協力工場を含めた人材の育成に注力しておりますが、協力工場における人材不足等からの加工費の値上げにより、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  12. 有利子負債について
    当社は、製品の生産設備及びショールームの更新等に設備投資を必要としております。設備投資にあたっては、有利子負債として金融機関から資金調達しております。当社の有利子負債は、2020年3月期事業年度末では短期借入金、長期借入金及びリース債務との合計2,355百万円であり、有利子負債依存度(有利子負債/総資産)は35.5%です。有利子負債のうち1,360百万円は「13.財務制限条項の付された借入契約について」で後述しております2019年4月1日に甲種種類株式を取得するためのタームローン型シンジケートローンの残高であります。
    今後の金利の上昇や金融市場の変化または当社の財政状態の悪化等によって支払利息が増加する可能性、必要な資金を望ましい条件で調達することが困難になる可能性、資金を借入の返済に充てるため、十分な資金を設備投資等に充てることができなくなる可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  13. 財務制限条項の付された借入契約について
    当社は2019年4月1日に甲種種類株式を取得するために2019年3月28日付にて(株)広島銀行をエージェントとするタームローン型シンジケートローンを締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。
    本書提出日現在においては財務制限条項に抵触しておりませんが、予測できない業績の変動によっては、財務制限条項に抵触することにより期限の利益を喪失し、期限前に返済が必要となり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
    財務制限条項の詳細は、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。
     
  14. 為替リスクについて
    当社は、海外から原料、商品の一部を仕入れております。為替リスクにつきましては、必要に応じ為替予約などを通じリスクヘッジしておりますが、これらのリスク回避策を超える急激な為替相場の変動が生じた場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  15. 収益構造について
    当社の事業においては、当社の固定費は、顧客である家具販売店や商業施設に対して営業を行う人員の人件費、工場で製造業務に従事する人員の労務費、工場の生産設備等にかかる減価償却費、全国に展開しております各営業所及びショップ、ショールームにおける地代及び家賃等で構成されています。当社では、生産・営業・管理のあらゆる分野でコスト削減を推し進めることにより、収益体質の向上に努めておりますが、売上高の減少に対してコスト削減では対応できない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  16. 人材の確保及び育成について
    当社では、今後の事業の成長・拡大のために専門的知識やコミュニケーション能力、創造力、管理能力の高い優秀な人材の確保と育成が必要であり、優秀な人材の積極的採用にも努めております。
    しかしながら、少子高齢化により今後若年層の人材確保がさらに困難になることが予測され、最低賃金の引き上げや社会保障政策に伴う社会保険料料率の引き上げ等による人件費の上昇、人材不足による既存従業員へのしわ寄せによる長時間労働や、これに伴う離職率の増加、採用コストの増加等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
    熟練を要する生産工程を担う人材は、製品の品質を確保するために不可欠であります。当社は、協力工場を含めた人材の育成や熟練を要する専門技術の承継に注力しております。処遇の改善を積極的に進めることにより人材の社外流出防止にも努めております。
    しかしながら、このような工程を担う人材の育成に問題が生じれば、当社の品質の確保が困難になり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  17. 情報システム・情報管理について
    当社は個人情報を含め多くの情報を有しており、各種の情報システムを利用して業務を遂行しているため、システムの機能停止や機能障害により効率的な業務を妨げる可能性があります。当社は、システムの安定稼働を維持するメンテナンスを行い、情報セキュリティ管理規程及び情報セキュリティポリシーに則り、社内管理体制を整備しておりますが、万一情報漏洩が発生するような場合には、信用を毀損することになり当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  18. 固定資産について
    当社は、工場、営業所等に係る固定資産を自社所有しております。今後の収益悪化や地価の下落にともなう減損損失の発生等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
     
  19. 社会的信用について
    当社は、製品のデザイン、生産、販売の一貫体制を敷くことによって、消費者ニーズに適合する製商品の開発に注力し、こうした事業展開を行うことを通して、当社のブランドイメージをより一層高め、社会的信用の獲得に努めているところですが、前項までに記載した主要なリスクのうち、法令違反、製品の欠陥によるリコール、第三者の知的財産権侵害、人材教育不足、機密情報の漏洩、その他何らかのコーポレート・ガバナンス上の不備事案等が顕在化した場合には、ブランドイメージが毀損したり、風評に晒されること等によって、当社に対する社会的信用が失われ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。